「浮世絵春画好色東海道中膝栗毛」
1996年秋に三心堂出版社から出版されたこちらの書籍は、日本を代表する
浮世絵師「歌川広重」が残した旅情画集です。
彼は1832年の夏、当時年中行事だった徳川幕府の朝廷へ駿馬を献上する
「八朔御馬献上」の行列に参加させてもらう事に成功しました。
そして、翌年その旅の写生を元に描いたのが「保永堂版東海道五十三次」
と言われるシリーズ。彼を一躍トップに伸し上げた春画集です。
ところが、近年になって、広重は本当は京都まで旅をしていないのでは
ないかという説も出て来ました。実際のところはどうなのでしょうか。
一方、葛飾北斎も又、享和から文化中葉にかけて七種もの東海道の揃物を
発表しています。
そのタッチは実に優れており、風俗資料としても超一級だそうです。
ところが、残念ながら、こちらは風景ではなく当時春画の主流だった人物や
風俗が描写の対象となっていたため、それほど注目が集まらなかったと
言われています。
そう、当時広重の描いた風景画は現代のように手軽に遠方の世界を見る事
の出来なかった江戸の人々に受けたんですね。
静岡県の由比本陣公園内には「東海道広重美術館」というミュージアムが
あります。
浮世絵として春画・枕絵を学べるスペースも完備されているそうですよ。